【はじめに】

 インターネットは、世界の情報がいつでも自由に得ることができ、誰とでもメールの交換が可能なことから、ここ数年で急速に利用者が増えています。最近では、初心者でも簡単にインターネットを利用できるようになってきました。 一方では、インターネットでのトラブルも増加しており、被害に遭ったり、トラブルに巻き込まれてはじめてその重大性に気付くことが多いようです。  快適にインターネットをエンジョイして、無用なトラブルに巻き込まれないために、皆様のお役に立てば幸いです。

【自己責任が原則】

 インターネットを利用して情報を発信したり受信したりするときは、それによって生じるリスクや社会的責任及び法的責任を利用者自身が負わなければなりません。

◎ 情報発信者の責任 法律で禁止されている行為は、原則としてインターネット上でも違法です。違法でない場合でも、有害であるとして非難されるなど社会的制裁を受ける場合もあります。

◎受信者の注意事項  インタ−ネット上の情報の中には信頼性の低いものや、犯罪性のあるものもあることを理解して、被害に遭わないように注意することが必要です。

【個人情報の守り方】

●パスワード
インターネット等に接続するために必要なユーザーID・パスワードは、あなたが正当な利用者であることを証明する大切な情報です。

◎ パスワードの管理を徹底する。

・ パソコンの近くにパスワードを書いた紙を置く等のことをせず、他人に教えたり、見られたりしないよう管理する。
・ 定期的にパスワードを変更する習慣をつける。

◎ 氏名や電話番号など容易に連想されるパスワードを使わない。

・ パスワードは数字・アルファベット・記号の組み合わせとし、安全のためできるだけ長い桁数を使用する。

●個人情報
インターネット上に個人情報を発信する場合には、それにより生じる利益だけでなく、発生する可能性のある不利益にも注意しましょう。

◎ 電子メール、メーリングリスト、ホームページ等の公開の場所に連絡先などの個人情報を記述する場合には十分に注意する 。

※ 専用プログラムにより、無数のホームページや電子掲示板に掲載されているメールアドレスを収集し、そのデータをもとに不特定多数にメールを送りつける等の行為が増加しています。

◎ メールに関するトラブル防止のため、メールアドレスは信頼できる人にだけ教えるようにする。
◎ プレゼントやアンケートを装い、個人情報を集めている場合もあるので注意する。

【覚えのないメールには要注意】

 インターネットの機能の一つに電子メールがあります。メールアドレスが判れば、世界中どこへでもメールを出すことができますが、反面あなたのメールアドレスを知ることができれば、誰でもあなたにメールを送ることができるのです。

● コンピュータ・ウィルス
「I Love You」や「Matrix」等、最近流行しているコンピュータ・ウィルスは、電子メールの添付ファイルを開くことによって感染し、さらに電子メールのアドレス帳に登録されている者にウィルス添付の電子メールが送付され、感染が拡大するというものです。

◎ 誰から来たかわからない電子メールの添付ファイルは開かない。
◎ 知人から来たメールでも、件名や本文の様子から「変だな」と思ったら、その知人と連絡が取れるまで添付ファイルを開かない。
◎ ウィルス対策ソフトウェアを導入し、ウィルス検知用データを常に最新の状態にして使用する。
◎ メールソフトウェアによっては、添付ファイルを自動的に開いてしまうものがあるので、設定を確認し、問題があれば対策をする。

● チェーンメール
「このメールを24時間以内に5人に転送しないと電波を使ってあなたを」 「2日以内に3人に転送して下さい。○月○日、メールを回さなかった人が通り魔に後ろから頭を砕かれ」 「○○テレビの番組△△△△△の実験で、メールを出して返ってくるまでの経過を調べることになりました。同じ文面を3人の人にメールで送ってください。(×××××&スタッフ一同)」 等の文面で、メールをくり返し転送させ、不特定多数に同一文面のメールを読ませることを目的とした電子メール版「不幸の手紙」です。 メールを次々に転送すると、メールの通数がネズミ算式に増えるため、ネットワークに負荷がかかり、停止してしまうことすらあります。

◎ このようなメールは相手を不快にする上、転送した人も非難の対象となります。迷惑行為の拡大に手を貸さないで、受け取ったら即刻削除する。 〜自分のところで断ち切る勇気を持ってください!〜
◎ 「専門家が居る」「最新のパソコンを使用している」「電波で」等の理由を付け、「どこにメールが転送されているかわかる」という文章が入っていることがありますが、そのようなことは技術的に不可能です。
◎ くり返しチェーンメールが送られてくる場合には、下記のSPAMメールと同じ対策をして下さい。

●SPAMメール(スパムメール)
身に覚えのないところから届くダイレクトメールや、自分にとって不必要な迷惑なメールのことです。大量に届くため、本来必要なメールを見逃してしまうことがあります。

◎ 送信者に送信拒否のメールを送る。
◎ 送信者が送信拒否に応じず、くり返しSPAMメールを送ってくる場合には、送信元プロバイダーにSPAMメールを添付してメールを送信し、対応を依頼する。
◎ 自分の加入しているプロバイダーに連絡すれば、特定の送信元からのメールの受信拒否ができる場合があるので、プロバイダーに問い合わせてみる。
◎ 自分のメールアドレスを変更してみる。
◎ 可能な場合にはメールソフトウェアで、特定の送信元からのメールを受信しないように設定する。

● ねずみ講勧誘メール
「銀行口座がリストアップされている5人に1,000円を入金し、リストの一番上を消し、二番目以降を順次繰り上げ五番目に自分の住所氏名を載せメールを出来るだけ沢山の人に送れば、数百万の収入がある」 等という文面で、不特定多数に送信されるメールです。ねずみ講(無限連鎖講)の疑いがあります。

◎ うまい話には要注意! 自分が被害者となるばかりでなく加害者となる可能性もあります。ねずみ講のメールかなと思ったら転送しないで下さい。 (ねずみ講は、参加しただけでも法に触れることになります)
◎ 電子掲示板やネットニュースでも、この種の勧誘が行われていますが、どのような方法で勧誘してもねずみ講はねずみ講です。

【怪しげなホームページには要注意】

● 無料接続プログラム(その他、自動接続プログラムなど)
・ 「パソコンあげます」という文句に誘われてクリックしたら、後日、全く覚えのない高額の国際電話料金を請求された。 ・ アダルトサイトを見ていて、「無料接続」というところをクリックしたら、後日、全く覚えのないダイヤルQ2利用料金を請求された。 等、正体不明のプログラムをパソコンにダウンロードさせ、実行させて、国際電話やダイヤルQ2に電話をかけさせることを目的としたホームページがあります。

◎ 不用意に内容のわからないプログラムをダウンロードしたり、「OKボタン」をクリックしない。
◎ 国際電話やダイヤルQ2を利用できないよう手続きする。
◎ ダイヤル先を監視するプログラムを使用する。 (国際電話会社のホームページ等で無料配布されています) ☆ 一度実行すると、国際電話やダイヤルQ2からしかインターネットに繋がらないように、パソコンの設定を変更してしまうプログラムもありますので、注意が必要です。

● 電子掲示板でのいたずら
・ 電子掲示板に卑猥な言葉を書き込む人がいて、注意しても一向に改まらない。
・ 参加者を攻撃し、追い出すことを趣味にしている人が電子掲示板に居すわっている。 等、不心得者によって電子掲示板が荒らされることがあります。

◎ 電子掲示板の管理者に、当該メッセージの削除依頼をする。
◎ 電子掲示板参加者が団結して、不心得者を排除する。自浄作用のある電子掲示板は発展します。
◎ 電子掲示板は、基本的に管理者(開設者)のポリシーが大きな影響を持っているので、十分確認の上参加する。

● 電子掲示板への個人情報の掲載
電子掲示板に、 「電話待っています ***□****」 「メール下さい****@****.ne.jp」 等と他人に勝手に書き込まれたために、電子掲示板を見た者から多数の電話や電子メールが来るということがあります。

◎ 電子掲示板の管理者に、当該メッセージの削除依頼をする。 (メッセージが削除されると、自然に電話や電子メールは無くなります)
◎ 電子掲示板の管理者が削除依頼に応じない場合、電子掲示板を掲載しているプロバイダーに相談して削除を要請する。プロバイダーは、約款に基づいて対応することになります。
◎ 今後のため、メールアドレス、電話番号等の変更できる個人情報については、変更することも検討する。
◎ 法的手段に訴えるときのために、

・ 電子掲示板の書込みの状況を確認し画面の保存、印刷等の証拠保存の措置をとる。
・ 日時、いきさつやその後の対応等について記録を取っておく。

● インターネットオークションでのトラブル
・ インターネットオークションで商品落札後、代金を振り込んだが品物が届かない。
・ フリーマーケットの電子掲示板で商品購入を申し込み、代金を振り込んだが商品が届かず、相手方と連絡が取れない。等の事案が多発しています。

◎ 相手の氏名、メールアドレス、代金振込先だけでなく、自宅の住所、自宅の電話番号等、相手の身元をしっかり確認する。
◎ 代金先払いの取引は要注意。商品を受領してから振り込む方法がとれないか相談する。
◎ 不審点や納得できない点があった場合には取引しない。
◎ エスクロ−サービス(代金と物品のやり取りを第三者企業により仲介するサービス)の利用を検討する。
◎ 被害に遭ったときのことを考え、申し込み時等のパソコン画面やメールの内容を保存しておく。


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